ゴールデンハムスターが安心して暮らすためには散歩が必要です。

ゴールデンハムスターにとっての散歩は人間にとっての散歩ではなくパトロールのようなものです。野生のゴールデンハムスターは半径15メートル程の縄張りを持ち、そこを巡回して安全である事を確認します。ペットのゴールデンハムスターにもその習性があり、ケージの外の見える範囲を巡回して安心であることを確認したいと思うのです。
ゴールデンハムスターの安全を確保してストレスなく散歩をさせてあげましょう。

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ゴールデンハムスターにとっては散歩はパトロールであり不可欠な事柄です。

本能というのはとても強い衝動を及ぼすものです。ゴールデンハムスターは自然界では大きな生物に捕食される弱い立場の生き物なので、非常に周囲の環境を気にします。

ゴールデンハムスターは自分の縄張り内を毎日巡回して安全確認をしないと安心して暮らすことができない生き物なのです。

そのため、ペットのゴールデンハムスターは飼育ケース内での環境に慣れると外に出たがるようになります。飼育ケースの外の室内を自分の縄張りとして巡回して安全確認をしたいのです。

単なる「散歩」と捉えていると忙しい日などは別にさせなくても良いだろうと思ってしまいますが、ゴールデンハムスターが安心して過ごすために必要な事です。飼育ケースからが出たがっている場合には出して散歩させてあげないと、ストレスがたまってしまい、不安から人になつきづらくなってしまう場合もあります。
ゴールデンハムスターの習性として大切なパトロールであると認識して望む通りにさせてあげましょう。

ゴールデンハムスターに散歩をさせるとコミュニケーションが容易になります。

ゴールデンハムスターに散歩をさせてあげる事は、コミュニケーションのためにも非常に有益です。

ゴールデンハムスターは非常に頭が良いので自分の望みを叶えてくれる人を覚えてなつきます。
飼育ケースから出たがった様子に気がついて外に出してくれる人をしっかりと覚えて、寄って来るようになります。また、外に出たいときには何かしらの方法で要求をするようになります。

飼育ケースから出す時と入れる時にはゴールデンハムスターをつかむ事になるので、外に出してもらいたいゴールデンハムスターは自らつかまれやすいようにポーズをとったり手に乗ってきたりします。
ハムスターは本来は触られたり捕まれるのが好きではありませんが、散歩に出られると思うと率先してつかませてくれるのです。
また、飼育ケースの中とは違い自由に動き回る姿から新たな可愛い仕草を沢山見ることができます。

ゴールデンハムスターに散歩をさせる場所の準備をする。

ゴールデンハムスターの散歩は部屋の中でさせます。

本来臆病な生き物なので、屋外に出すと緊張と恐怖を感じさせてしまうだけです。また、外敵に遭ったり脱走してしまうなど危険がいっぱいです。必ず家の中でさせましょう。
ゴールデンハムスターは行ける範囲全てに行きたがるので、ひとつの部屋の存在しか知らせないのが得策です。

ゴールデンハムスターが安全に散歩をできるように散歩させる場所の準備をしましょう。

  • 部屋のドアを閉める。
    ゴールデンハムスターに散歩をさせる部屋を決めて、そこから出られないようにドアを閉めます。飼育ケースを持ち運ぶと怖がらせてしまう可能性があるので、締め切って安全にできる場合には飼育ケースを置いている部屋で散歩させるとよいでしょう。
  • 電気コードが届かないようにする。
    電気のコードをかじって感電する危険性があるので、電気のコードは全て床から離してゴールデンハムスターが届かないようにしましょう。
  • 食べ物が落ちていないか確認する。
    床に食べ物が落ちていると食べてしまう可能性が高いので、よく確認しましょう。人間のお菓子などはハムスターにとっては有害となる場合があります。特にチョコレートは中毒を起こす可能性があるので注意が必要です。
    また、散歩中に美味しい食べ物を見つけると「散歩に出ると美味しい食べ物がある」と学習してしまい、安全確認以外の目的でも外に出たがるようになってしまう場合があります。
  • 鉢植えはかじることができないようにする。
    鉢植えの植物は多くの動物にとって害となる場合もあります。根などがはみ出ていたり枝や葉が垂れ下がりゴールデンハムスターがかじれるような状態にある場合には高い場所に置くなどして移動させましょう。
    鉢によじ登ってしまう可能性もあるので、他の部屋に移動させると安心です。
  • ゴミも全て拾っておく。
    紙くずやクリップ、輪ゴムなど何でもかじって食べてしまう可能性があるので、床に何も落ちていない状態にしましょう。
  • 粘着テープがないか確認する。
    段ボール箱に付いている粘着テープが剥がれていてゴールデンハムスターが付いてしまうとトラウマになったり怪我をする可能性があります。
  • 登れる場所がないか確認する。
    落下すると骨折しやすいので登れる場所は登れないように対策を施します。
  • 人が手を出せない隙間は塞ぐ。
    隙間に入って出てこなくなった時に人が手を入れて捕獲できないような場所は塞いでおきましょう。

場所の準備ができたらゴールデンハムスターに散歩をさせます。

場所の準備ができたらいよいよゴールデンハムスターに散歩をさせてあげましょう。

  1. 飼育ケージから出す時は手で優しくホールドします。
    散歩をさせるときは、人が手でつかんで出すようにします。この習慣をつけておくとゴールデンハムスターにストレスを感じさせることなくつかむことができるようになります。
    つかむことによって健康状態の確認を行うことができます。
    散歩で出す時につかみ、素早くしこりがないかなど健康状態を確認しましょう。
  2. 飼育ケージの入り口の外に出します。
    ゴールデンハムスターをつかんで出したら飼育ケージの入り口のすぐ外に置きましょう。飼育ケースから離れた場所に置くとゴールデンハムスターは不安になります。住み慣れた飼育ケースを起点として周囲の環境を把握できるようにしましょう。
  3. 散歩の時間は20~30分程度にします。
    散歩の時間は長すぎてもゴールデンハムスターにとってストレスとなります。散歩に満足したら自分から入りたがる場合も多くあります。その場合には時間に関係なく入れてあげましょう。
  4. 散歩を終わらせたい時は床を叩いて合図をします。
    散歩を終わらせて飼育ケースに入れたい時には床を指でコツコツと早いタイミングで叩いてゴールデンハムスターを呼びましょう。同時に名前も呼ぶと、名前を呼ぶだけでも来るようになる場合があります。

ゴールデンハムスターに散歩をさせるのは飼育環境に慣れて生後3ヶ月が経過してからにしましょう。

ゴールデンハムスターに散歩をさせるのは、自宅へ連れて来て十分飼育ケースでの生活に慣れてからにしましょう。

基本的に臆病な生き物なので、飼育環境に慣れる前に飼育ケースの外に出してもストレスを与えることになってしまいます。

家に連れて来て1ヶ月程度を目安として、ゴールデンハムスターの慣れ具合いをみて判断しましょう。
また、生後3ヶ月以内の幼いうちは人間の赤ちゃんと同じで危険物の判断ができません。好奇心旺盛で何でも食べてしまう可能性があるので思わぬ事故に遭う可能性が高くなります。生後3ヶ月以上になってから散歩をさせてあげましょう。

ゴールデンハムスターは手足が細いので布に絡まったり、隙間に挟まって怪我をしてしまう場合があります。
ゴールデンハムスターは本来は高い場所に登らない生き物です。そのため落下に対する耐性がありません。簡単に骨折したりするので注意が必要です。

散歩をさせている間は動き回らずに見守ってあげましょう。心配だからとハムスターについて歩くと怖がらせてしまったりストレスを与えてしまう場合があるので、あまり動かずにさりげなく見守るようにしましょう。